賃貸物件の退去費用を安くする方法

正しい家計管理
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賃貸の退去費用の請求を見て「えっ?こんなに高いの?」と思ったことはありませんか?
退去費用は、賃貸物件で特に多いトラブルの一つです。
不正費用を請求されたり、不利な状況にさせられたりといったケースも珍しくありません。

既に退去してしまったという人は次の機会のために、これから退去するという人は、しっかり知識を付けてぼったくり業者から退去費用を不正に請求された際にきちんと回避できるようにしておきましょう。

賃貸の退去費用とは

そもそも退去費用とは、「退去時に自分で過失した傷や汚れを元に戻して返す費用」、つまり修繕費(原状回復費用)のこと。
入居時に敷金を払っていればそれが充てられ、敷金を払っていなければ退去時に別途修繕費を払うことになります。

よくある勘違いとして、「原状回復費用とは借りた当時の状態に戻すためのもの」と捉えていること。しかし、正しくは「日常生活で発生する傷や汚れ以外の消耗を現在の価値まで復旧すること」です。

普通に使って生じた傷や汚れは、基本的に退去者が負担する必要はありません。

ぼったくりが起こりやすい理由

不動産業界は、入居者と管理会社・仲介業者の間で知識の差があり、ぼったくりが起こりやすい構造になっています。この知識の差を利用し、あの手この手でお金を巻き上げようとしてくる人たちが存在します。

オーナーは、退去時に発生する修繕費をなるべく安くしたいので、退去者に負担させたいと考えます。そして退去者は、退去費用をなるべく安くしたいと考えるので意見が分かれるのは仕方ありません。

しかし問題は、管理会社仲介業者が退去費用をぼったくる場合があるということ。

悪質な業者の場合、色々な費用を見積書に盛り込み、退去者が払う必要のない費用まで請求し、儲けようとします。

まともな業者であれば、健全に利益を出すでしょう。

賃貸の退去費用を安く抑える方法5選

前述のとおり、賃貸物件退去時はぼったくりに遭うことが多いので正しい知識を身に付けてぼったくり業者から回避しましょう。

賃貸の退去費用を安く抑える方法は以下の5つ。

1、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に目を通す
2、原状回復の範囲を知っておく
3、火災保険を使って直せる所は入居中に直しておく
4、特約は無効と指摘する
5、退去時は綺麗に掃除する

1、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に目を通す

賃貸退去時は、入居者と管理会社・仲介業者・オーナーの間で原状回復費用をめぐり、度々トラブルが起こるため国土交通省は、入居者がどこまで費用を負担しなければならないのかを「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」で明確にしています。

このガイドラインには、
原状回復とは賃借人が借りた当時の状態に戻すことではないこと
賃借人の負担について経過年数の考慮し年数が多いほど負担割合を減少させる考え方を示しています。

つまり、このガイドラインに目を通して知識を身に付けておけば、ぼったくりに遭っても対処できる可能性が高くなります。

2、原状回復の範囲を知っておく

原状回復とは、「借りた当時の状態に戻すこと」ではなく、
正しくは「日常生活で発生する傷や汚れ以外の消耗を現在の価値まで復旧すること」
原状回復費は、基本的に経年劣化と通常損耗分を差し引いて考えます。

  • 経年劣化とは、月日が経つにつれて品質が落ちること。
    たとえば、日光が当たって壁や床が色褪せ、風や湿気によるゴムやネジの傷み。
    こうした時間の経過とともに自然と劣化していくのが、経年劣化です。
  • 通常損耗とは、普通に生活してできてしまう傷や汚れのこと。
    たとえば、ベッドやソファ、テーブルなどを置くとできる床やカーペットの凹みや、冷蔵庫やテレビなどの裏にできる壁の電気焼け、画鋲の穴などです。
    (クギやネジなど下地ボードの張り替えが必要な穴は原状回復費用を請求される場合があります。)

3、火災保険を使って直せる所は入居中に直しておく

まずは加入している火災保険の補償内容を確認しましょう。
ほとんどの火災保険には、「借家人賠償責任補償」や「借家修理費用補償」「個人賠償責任補償」などといった、過失で付けた傷などを補償してくれる特約が付いています。

ただし、退去時に火災保険を使って直すことはできないので、傷を付けてしまったタイミングでその都度直しましょう。

4、特約は無効と指摘する

先述した通り、退去費用は過失や故意による破損で生じた修繕費を負担するというもの。
入居時の契約書にある特約のほとんどは条件を満たせておらず、無効なものが多いのが現状です。

この特約には、
・入居者は退去時にハウスクリーニング費用を負担する
・入居者は退去時に鍵の交換費用を負担する

などと記載されていることがあります。

もちろん認められる特約もありますが、
それには以下の全てを満たしておく必要があります。

・具体的な金額が書かれていること
・入居者が内容を理解し合意していること
・契約書だけではなく、特約のページに記名押印があること

契約書の内容によっては「状況によって対応する」場合もあるので、条件をしっかり確認しておきましょう。

5、退去時は綺麗に掃除する

前提として、賃貸物件は「あなたが人から借りているもの」ということ。
そもそも綺麗な状態で退去すればクリーニング費用を支払う必要もありません。

お互いが気持ちよく終われるよう、なるべく綺麗に掃除してから退去しましょう。

まとめ

今回は、賃貸物件の退去費用を安くする方法について解説しました。

不動産業者は、あの手この手であなたのお金を巻き上げようとしてきます。もちろん全ての業者がそうではないですが、ほとんどがそうだと思っても構いません。

また前述した以外にも退去時に守ることとして、

・部屋の写真を撮っておく
・男性同伴か複数人で立ち会う
・どんな書類にも絶対にその場でサインをしない
・録画や録音をする

などが挙げられます。

こういった知識を知っているか知らないかで家計に大きな影響が出ます。
大切な自分の資産を守るためにもしっかり知識を身に付けておきましょう!

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